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光の浮気 10にしおりをはさみました!
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光の浮気 10
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は…？襲われた…？
それに驚いて涙が引っ込んだ。
俺は涙を拭って、光さんの方に体を向けた。
「…襲われたの？」
そう聞くと、光さんは泣きそうな何とも言えないような顔で頷く。
「…馬鹿じゃないの…」
「うん。馬鹿だよ」
「…最低」
「うん。こんな僕で幻滅したよね。それでも別れなくないんだ、僕は」
「…俺のこと好きなの？」
「大好きだよ」
「…別れたくないの？」
「別れたくない」
俺も被害者だけど、光さんもある意味被害者なのかもしれないと思った。
だからと言ってすぐに許せるほど、俺は心が広くない。
それでも、光さんと別れたくないと思うのは、相当光さんのことが大好きだからだと思う。
「……また浮気するの？」
「二度としない」
そう言う光さんの目は、揺れることなく真っ直ぐ俺の方を見ていた。
信じていいのかな…。
光さんは自分から浮気をするタイプでないのは分かってる。それでも、怖いと思うのは、光さんのことが好きだから。
本当に俺、光さんのこと好きすぎる。
「も、もう…二度目は、ない…から」
「はい」
その瞬間、止まっていた涙がまた流れ始めた。
「…おいで」
控えめに両手をこっちに広げる光さんに、思いっきり飛びついた。
光さんの服が濡れるのなんて気にしないで、ぎゅっとしがみついた。
光さんに強く抱き締められる。
久しぶりの温もり。
「うっ、ばか…っ」
「うん」
「で、でも…すき」
「僕も色葉くんのこと好き」
久しぶりに言った好き。
また言えてよかった。
久しぶりに聞いた好き。
また聞けてよかった。
これでもかと言うくらい泣いた。
でもいつもと違ったのは、一人じゃないというのと、悲しみのものではなく喜びのものということ。
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