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18歳以上ですか?
34.にしおりをはさみました!
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34.
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急いでシンを運ぶ
保健室にはすぐ着いた
「失礼します」
ノックをしてシンを優しく包みながら入る
「はい。どうぞ、今日はどうしま....って君は........」
ドアを開けると白衣を着た眼鏡の優しそうな先生が声をかけてきた
「はい。立花 暁といいます」
「立花君ですね。それで貴方の大切な人は見つかりましたか?」
「はい、お陰様で、それで...すみませんがベッド貸してもらってもいいですか?
...あの、こいつ襲われてて」
あまり言いたくないがさすがに保険医には言っとかないと駄目だと思い歯切れ悪くなりながらも言う
「ッ....そうですか、ではこちらへ...........この子....」
「ありがとございます」
「何がありましたか?
...いえ、言いたくないのでしたら無理には聞きません」
「.......先生はシン...こいつが起こしたって言う事件は知っていますか?」
あの事でわかるか不安だったけれど伝わったみたいやな
「えぇ、風紀の取り調べを少し聞いてしまって...」
ここで話してたんですよ、と続ける先生
「でも本人が眠っているところで話しても意味はないですね...」
「さて、傷の手当てをしましょうか」
「...はい」
「立花君...君は風紀には連絡しましたか?」
少し躊躇いがちにきく先生
「?...あ、忘れてたわ。彼奴らほったらかしやったな、まぁ自業自得やけど起きて逃げられる前に行ってきますわ...。なんで、こいつのこと宜しくお願いできますか?」
「分かりました。いってらっしゃい.........
あの時、何て声をかければよかったのでしょうか...。必死に否定している君を信じてあげてれば、味方になっていれば何か変わっていたかもしれませんね________なんて、今更そんなことを言っても遅いですね」
走り行く彼の背を見送った私はベットに寝かせている君に自傷ぎみに、自身に言い聞かせるように小さく呟く
その顔は誰が見ても辛そうに見えた
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