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優先される理由 04歩にしおりをはさみました!
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優先される理由 04歩
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暗闇の中から意識を戻していくと、トン…トン…とゆっくりとした心地のいいリズムをお腹の上で刻まれていた。
「ん…あ、れ…?」
どうして布団で寝ている?
バイトはどうなった?
どうして…楢崎さんの家なんだ…?
頭の中がごちゃごちゃしすぎて、質問が声に出ない。
「あ、起きたか」
「はい…」
「今、8時だよ。色々聞きたいことがあるんだろうが、朝食作るからとりあえずシャワー浴びてこい」
8時ということは、三時間くらい眠っていたのか。
本当にどうしてここにいるんだろう。
「はい…」
シャワーを浴びて出ると、すでに朝食が出来ていた。
お粥だった。
「消化のいいものにしてみたよ。ストレスで戻してしまうと思ってさ」
その通りだった。最近はストレスのせいで、何か食べてもすぐに吐いていた。
僕は何も言ってないから、多分色葉くんが言ったんだろうな。
「ありがとう、ございます。いただきます」
お礼を言って食べ始めた。
どうしてだろう。自分で作るお粥より美味しい。
気付けば涙が流れていた。
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