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どないしよにしおりをはさみました!
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どないしよ
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風霧目線
海翔と影宮の話をこっそり聞いて、しばらく経った後、俺は眠ろうと目をつぶった。
((あかん……どないしよ…目ぇつぶっても…全っ然、眠れへん……))
目を開ける。
横では駆が気持ち良さそうにスヤスヤと寝息をたてている。起こさないように体勢を変えた。肩肘をついて駆を眺めた。
駆の命令で一緒のベッドで寝る事になった時は死ぬほど嫌だったが、不思議と今は全然嫌ではない。
むしろ今、自分の隣でいつもうるさくてムカつく奴が可愛く寝ていると何か、ムラムラしてくる。俺は駆のフワフワした髪の毛に鼻を埋め、撫でる。
フワッと香るいい匂い。花の様な、石鹸の様ないい匂い。
((シャンプーの香りや……さっき夢の中で嗅いだ女の子の匂いもこんな匂いやったな。やっぱり俺はこいつとキスしてしもたんか……、可愛い顔しよって…くっそ))
今日は何かおかしい。今まで可愛いなんて思ったこともない駆を可愛いと思ってしまっている自分がいる。
『……んんっ…………』
駆が寝返りをうった。その時、
『ん、……あぁ…?』
まるで猫が飼い主にじゃれる様に駆が俺の胸にギュッと擦り寄って来た。しかも服を右手で掴まれた。
追い打ちをかける様に、駆の顔が胸に当てられた。
『……んっ、京介ぇ…それは食べ物やないでぇ…うんこや…』
そう言うと寝てしまった。
((おいおいおい……冗談やろ…。どんな夢の見とんのや…。うんこて……。
しかも俺の名前呼びよった…、、何やこいつ……。))
俺の服を掴み、身を寄せて寝ている駆を見ていると
もう、自分が駆をどう思っているのかさえわからなくなってくる。
((お、落ち着け京佑……。相手は男や。俺の大嫌いな駆や…なに戸惑っとんねん…あぁ゛ぁぁ…も゛ーー))
俺はその日、駆が気になってしまってなかなか眠りにつく事が出来なかった。
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