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18歳以上ですか?
月にしおりをはさみました!
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月
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好きだと自覚した時から僕は鬼灯に付き纏う
言葉にしてしまうのは簡単だけど
なんだか癪で応えが怖くて
気付いて欲しい
そう願うばかり……
「鬼灯…」
お前は誰が好き?僕の事をどう思っている?
聞きたいけれど聞けない
言葉を飲み込む
「人を呼んでおいてなんで黙るんですか、白澤さん?嫌がらせですか?だいたい、いつも何故付き纏うのですか…用がないなら行きます。私は忙しいんです。」
「あ、」
行ってしまう
今日こそ言おうと決めていた
ここで止めなければ次いつ言い出せるかわからない
「待って鬼灯!」
「なんですか」
「え、っと」
鬼灯は普段はドSと言って良いほど冷たいがたまに優しい
待っていてくれる鬼灯を愛おしく思った
それでも応えを想像すると怖い
なかなか口が開かない
もし、ふられてしまったら?
気持ちが悪いと軽蔑されたら……
どうしてもそんな事を考えてしまう
あまりに長すぎる沈黙
流石にそろそろ怒ってしまう早く伝えなければ
唇を噛み締めて開こうとした瞬間
痺れを切らしたのか鬼灯が先に口を開く
「まったく…そろそろ私も待っていられませんよ」
その声は僕には届かなかった
「白澤さん……月が綺麗ですね」
「……は?月なんてな、い……!?え、うそ…」
鬼灯が微笑む
その姿はとても綺麗だった
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