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Act.15 ナース服にしおりをはさみました!
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Act.15 ナース服
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「大丈夫だよ。ちゃんと将生のコスチュームもあるから」
……え?
そこ、そこですか?嬉しそうな翔太さんが取り出したのは白い……。
「ね?ナース服!いいでしょう?俺とお揃いみたいで」
こればっかりは嫌です。何で僕が喜ぶと思ったのでしょうか。
「着ませんよ」
思わず遠い目になってしまいます。
「え?ピンクのやつの方が良かった?最後まで悩んだんだよねえ……やっぱりピンクか」
違う、違う、違います。色の話じゃないですよね。この人たちの話す言葉は本当に僕と同じ言語なのでしょうか。
「そうですよ、ピンクの方が似合いますね。僕はそう思います」
「お、高校生わかってるね。俺もそう思うわ」
「高校生って名前じゃ無いです、高原です」
「柳田です、初めまして」
とうとう名刺取り出して、挨拶始めちゃいました。ビジネスマン……。
「あらぁ、お話に入れて」
軍人さんすっかりキャラ崩壊しています。この隙に……と思ったけれど腕はガッシリと翔太さんに掴まれていました。
この人、余計なところでしっかりしています。
「とりあえず、今日は白でも仕方がないんじゃ無いですか?」
高原君、偉そうに言っているけれど僕は着ませんからね。
「そうだね。将生、着替えさせてあげるよ」
Tシャツを引っ張ると伸びます。安いものですが、お気に入りですやめて下さい。
「着ません!」
「え?いきなり裸なの?俺は良いけど、脱がせる歓びも捨てがたいよなあ」
「そうですね」
そこの高校生!やたらと話に入ってくるのはやめなさい。さらにややこしくなります。四人に詰め寄られて身動きが取れません。
コンコン、コンコン。
リズミカルにノックされました。
「すみません。お荷物お届けにあがりました、宅急便です」
チャンスです!この機会を逃したらここからは、抜けられません。今、助け求めなきゃだめですね。このままじゃ食べられてしまいます。
「はーい、今行きます」
ドアに向かって大きな声を出します。
「翔太さん、手を放してください。僕は宅急便受け取らなきゃですから」
「ああ、そうか。俺、手を掴んでたっけ?」
ニッと笑うと、やっと僕の手を開放してくれました。ハンコの代わりに携帯だけ掴んでドアへと急ぎます。
ドアに到着すると、ほぼ同時にドアが開きました。
「た、助けてくださいっ!」
半開きのドアの向こうの影に声を書けました。良かった、これで俺助かる…...かもしれません。
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