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道の片隅で蹲る女性を介抱した時に触れてしまったのだ。
彼女が吐き続ける、その花に。
女性は何度も謝ってきた。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…。
最初は何の事を言っているのかさっぱりだった。
意味を理解したのは部屋に帰ってから、自分が花を吐き出してからだった。
インターネットとは便利なもので、俺は自分が何の奇病に掛かったのかを知ることとなった。
片思いを拗らせてなるこの病を治すには、思いを成就させるしかないのだと知った時、絶望の二文字が頭に浮かんだ。
何故なら俺は男であり、俺の片思いの相手も紛うことなき男であり、ノンケな訳で。
俺の恋が成就するなど夢のまた夢。
俺は一生この病と生きなければならない事が確定した。
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