アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
11-2にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
11-2
-
「横島先生って普段ジャージでダサ目だけど、コックコート着て料理人モードに入る時の姿がすっごいカッコ良いって、調理学科以外の女子生徒からも人気なんだ。体験入学の時、ボクたまたま横島先生の授業で、本当にすっごくカッコよかったんだよー。ボクね、横島先生の授業がもう1度受けたくて、この高校に進学したんだー」
西野くんの瞳はキラキラと輝いていて、恋する乙女のよう。
西野君って可愛いなぁ。
本当に女の子みたい。
「でもすごく怖かったですよ?」
目の前でハサミ持った時は、そのまま職員室で髪切られちゃうのかと思った。
「調理学科の先生だからね。身だしなみにはすごい厳しいんだって。髪、髭、爪、コックコートの着方からネッカチーフの巻き方まで。ちゃんとした料理人になって欲しいから、横島先生は入学したら厳しく言ってくると思うけど、とっても良い先生だよって体験入学の時にいた先輩が教えてくれたよ?」
「そうだったんですか………」
ちゃんとした料理人………か。
西野君とそんな話をしていると、勢いよく教室の扉が開いた。
「ハァー、いたっ!!セイ、スマホっ!! 返してくれ………」
弘樹がゼェーゼェーと息をしながら、オレのところまでわざわざスマホ取りに来てくれたのだ。
「あ、ごめんっ!!弘樹、ホントありがと。助かったぁー、はいコレ」
オレは持っていたスマホを弘樹に渡す。
「セイが大丈夫なら良かった」
それを見ていた西野君が不思議な顔をしてオレを見る。
「……青月くんって普通に話せるんだね」
「えっ?あ、うん……弘樹は幼なじみだから。敬語じゃなくても大丈夫なんだ。オレ人見知り激しくて……慣れるまで時間かかっちゃって……」
「そうだったんだねーってあれ?今、敬語じゃなかったよ?」
「え?ホント?」
「ほら、ですとかマスとかついてないもん」
弘樹はオレと西野君との様子を見て、1人でクスクスと笑っている。
「お前ら小学生かよ?言ってる事可愛すぎ。てか、キミが西野くん?セイもかわっ……いや、キレイな顔してるけど、キミ女の子みたいな顔してるね」
弘樹の言葉に、西野君は赤くなる。
「……よく言われます」
俯いた西野君に、弘樹はよろしくなって爽やかな笑顔を見せた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
134 / 917