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内緒
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「瀬戸、次体育だぞ」
「んぁ?」
いつの間にか寝ていたらしい。というか3限目になるまで誰も起こしてくれないとか酷くない?
なんて思ってても起きなかったお前が悪いで片付いてしまう為、俺は何も言わない。ジャージを入れた袋片手に更衣室へと向かう。
「あ、瀬戸弟だ」
須崎の何気ない言葉にびくっと体が反応する。ちらりと前を見るとそこには数人の友人に囲まれて雑談するハルがいた。
「声掛けなくていいのか?」
「いーの!只今ケンカ中!!」
適当な嘘を付きながらハルの居る場所へ近づく。うわぁ、こんな気まずい廊下はじめて~。
視線を合わせないように須崎の方を向いてその場を通りすぎようと足早に進む。
つーか、ハルとその友達……なんか距離近くね?
周りに比べると少し小さい眼鏡の男がハルと笑い合う。
あ、なんか。ちくっとした。
「……イオ」
ぼそりと聞こえた声につい条件反射でハルの方を見てしまう。しまった、と思った時には既に遅い。
ハルは俺にだけ見えるように口角を上げ、わざとらしくスマホを見せつける。
「っ……」
何気ない仕草に顔を顔を赤くする俺は馬鹿みたいで、ほんとなんでこうなってんのか分かんなくて。
ただ心臓がいつもより煩くて、それを誤魔化すようにハルから目を背けた。
「あれ、今の陽翔のお兄さんじゃなかった?」
「まぁ」
「声掛けなくてよかったの?」
「いい、後で行くことになるから」
「……へー」
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