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好きの痕
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緊張してる。
どきどき、って煩い俺の心臓。
火照る体を冷ますように冷たい水を浴びる
……いきなり「抱き潰して」なんて言ったけど家には仁さんだっているし、何より今日は家でする気分にはなれなかった。
そんな俺の気持ちを読み取ってか、ハルが連れてきてくれた場所はラブホテルだった
男同士でも入れるホテル。
まずラブホテル自体が初めてな俺にとってずっとどきどきが止まらない。
今、風呂場を出たらハルが待ってる。
これからえっち、するんだよな……
改めてそう思うとまた顔が熱くなる。
顔だけじゃない、下半身が疼いて熱い。
ハルのモノを受け付ける尻の穴がきゅんきゅん、する。
「ちゃ、ちゃんと洗ったもん、な」
ぼそりと確認するように呟いた言葉。けどいざ口に出してみると恥ずかしくなってきた。
シャワーの蛇口を回して水を止める。
バスタオルで体を拭いてから備え付けのバスローブを羽織った。
バスローブを着ると金持ちなった気がしてちょっとだけ楽しい。
適当に紐を結んで風呂場を後にした。
部屋に戻ると、ベットに座って携帯を弄るハルが居た。バスローブを着こなす彼は何処かの国の王子様のようだ。
「は、はりゅ」
……噛んだ。
恥ずかしさと自分のプライドがガラガラ崩れて今の俺はきっと茹で蛸みたいに真っ赤になっているんだろう。
そんな俺にお構いなしにぷっ、と吹き出すハルは意地悪げにこちらを見上げていた。
「緊張してんの?」
「……してたら、悪いかよ」
ぷいっ。顔を逸らしながらぶっきらぼうな台詞をこぼす。
その瞬間、腕をぐいっと引っ張られ、体はベットに転がされる。
「……可愛い」
え、目を見張った。
俺の上に馬乗りになった狼は見下ろす。
「はる……」
「可愛いって言ってんの」
もう一度ハルの名前を呼ぼうとしたが、唇を甘噛みするようなキスに声を塞がれた。
より一層激しくなるキス……
代わりに溢れる甘い声、よがる声。
くちゅくちゅと口内を暴れる舌とくっついては離れてを繰り返す磁石のような唇。
卑猥な音が俺の欲を煽り、悦ばせる。
息をすることも忘れるくらい夢中でそれに応えていれば、ハルはそっと唇を離した。
銀色の糸が絡んで俺たちを繋ぐ。
「っはー……っは……」
ぷつん、と糸が切れた。
……もったいない
「はる、ね、もっと……ちょーだい」
「……欲張り」
ぞくぞく、興奮する。
欲張りなんだよ俺。だからもっともっと欲しい。
ハルの首に手を回して、舌を突き出す。
もっとちょーだい、ハルをちょーだい?
熱のこもった瞳がぎらぎら光る。
待て、はもう終わり。今はもう、よし、なんだよ。
その言葉を伝えれば、噛みつくキスが降ってきた。
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