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「ばか…!」
大股で そいつに近づく。
「雨、降ってるだろ!帰れよ!」
「え…と…、こんばんは?」
「雨に濡れるだろうが!」
「…でも…雪…にならないかなぁ」
「ばかか、おまえは…」
こんなに あったかいのに、降るわけねーだろ…
うー、雨はポツポツが勢いを増してるし。
「とりあえず、俺の家、行くぞ?」
「…え…」
「ここから近いから!さぁ」
動かないそいつに、ぐいっと 手を握って走り出す。
そしたら、そいつは 何が嬉しかったのか、ぱぁっと 笑顔になって、俺の後を ちょこちょこと、ついてきた。
何が嬉しいんだー?
こいつは謎だ…。
ザアザア降りになる寸前で、マンションにたどり着く。
…疲れた…。
どっと、疲れたー!
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