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「冬、これ食え。」
きょとんとして、それから笑顔になる。
「…わ…おいしい…です」
はふはふ 言って、にこにこだ。
「そうだろー!うめーんだよな、ここの肉まん。」
「…肉‥まん…」
おい…!もしかして、肉まん、食った事ないんじゃねー…
いいかけて、やめた。
冬があんまり 幸せそうににこにこして、食ってるし…
ま、いいか…。うん。
何食ってても、冬は半分か3分の2食った所で 手が止まる。
食べ物を手に持って、哀しそうな顔で…やれやれ…。
「食ってやるよ、冬」
ヒョイと口に放り込む。
冬は困った笑顔で、それでもほっとして言う。
「おなか…いっぱい…。ごめんなさい、司さん…」
「胃が小さくなってんだよ。小まめに食って、胃、拡げなきゃな?」
「はい。」
また笑う…。
なんだか、笑顔が儚くなってきたよ…冬。
食うって事は 拒食症じゃねーし、って事は単にお金が無いだけ?
うー、冬は自分の事話すの、嫌がるし!
俺に出来る事といったら、昨日は肉まん、今日はおでん、明日はコロッケ…と、コンビニで買ったものを 届けて 一緒に食べるだけ…。
うぅ…じれってーよ!冬…。
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