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「司さん…お久しぶり…です。」
いつもと変わらねー笑顔。
「冬…走って来たか?」
「ううん?…あ…」
首を振った途端 よろめく冬を 慌てて支える。
「危ね…!」
「ごめんなさい!…ちょっと…座っていい?」
ベンチに崩れるように座り込む。冬、おまえ…。
「冬?」
「…良かった… いてくれて…。遅くなっちゃたから…」
そりゃいるよ。いるけど…
冬、顔色すげー悪い…。はあはあ いってるのも相変わらず…。
「冬、具合悪い?」
「え…ううん?大丈夫。」
大丈夫って…!
そうは見えねーよっ!
笑顔は変わらねーけど…笑顔だけれど…。
「冬、ちょっとごめん。」
おでこに手を当てる。
やっぱ、な。
冬はおでこ擦って きょとんとしてる。
「冬、熱あるぞ?それも うーんと!
全くもう!無茶して!
さ、帰るぞ?」
「…なんで…?」
「この寒い中 熱ある奴が 公園なんぞに来るんじゃねーよ、冬。
送って行くから帰れ。」
「…僕…大丈夫です?」
だめだー!
頑固だ!
「大丈夫じゃねーから言ってんだよ!」
「…うぅ…」
珍しく冬は帰りたがらない。
そうまで言われりゃ いつもの冬なら 素直に帰るのに…。
そうは言っても、熱あるし!息 切らしてるし!顔色すげー悪いし!
冬は帰らねーし!!
…どうしよう…俺…
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