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きらめくあの子とプール開き
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プール開きの季節がやって来た。
1年の内は男女共に水泳が必修だから、必然的に男女一緒の時間になる。
大変よろしくない。
何がよろしくないって、ナニがよろしくない。
そもそも高校生の男女が大勢で裸同然の格好して人数の割に狭い場所に押し込められるっておかしい。教育倫理的にどうなんだ。ダメでしょ。他の男子も同意見の様で、皆一様に気まずい顔をしている。その割には皆チラチラ女子の方を見ている。しょうがないね。そういう時期だからね。
僕はどうしているかって?
ずっと岩見の方を見ている。
違う。そうじゃない。性的な目で見ているんじゃない。女子を見るより岩見を見ている方がよっぽど紳士的だからだ。やり場のない視線のやり場を作っているだけなのだ。
笛が吹かれて順番が変わって、岩見が魚のような滑らかさで泳ぎ出した。模範的なフォームでクロールをする。白くも黒くもない肌が水面と同じように光を浴びて、きらめいている。運動神経もいいとか、岩見はレベルが高いな。何のレベルかは分からない。
酸素を求めて肩を上下させる岩見をぼんやりしながら見ていると、後ろからばしんと叩かれた。
「ってぇ!」
笑いが弾ける。そいつらにやり返しながら、僕はプールへ入った。
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