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午後十一時
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時間は午後十一時。
夜も老け、外に人気は無い。
寮内も時折人通りがある程度で、この時間になると殆どの寮生は自室で眠るか、自主トレーニングをしている。
同室の愛島はと言うと、仕事がなければ午後十時には眠る習慣があり、今夜もベッドの中で気持ち良さそうに寝息を立てている。
俺は文献を一冊読み終えた所で、そろそろ眠ろうかと枕元のライトを残して全ての照明を落とした。
しかし、俺は自身のベッドに入るより先に、愛島のベッドへと近づいた。
足音を立てぬよう気をつけ、愛島のベッドの前に立つと、ぐっすり眠っている愛島の顔へゆっくりと近づき、そのまま唇を重ねた。
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