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秘密Ⅲ※
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<58、秘密Ⅲ>※
首に回した腕に力を込めて孝太郎を引き寄せる。ぎし、とベッドを軋ませながら孝太郎が俺の上に覆いかぶさってきた。
身長差のせいかすっぽりと覆い隠されてしまう俺の身体。それでも何故か、凹凸を合わせるかのように重なった瞬間カチリと音がしたように感じた。
初めて触れ合う素肌はすべすべとして気持ちよかった。慈しむように髪を撫でる手の暖かさにふわふわと浮き足立つような気持ちになる。
心臓の鼓動が皮膚の上を滑っていて、このまま混ざり合って溶けてしまえばいい。
「あはは、あったけー」
「樹の体温が高いんだよ」
「……こーちゃん、ちゅー」
たまらないと言うように鼻先をくすぐるように触れ合わせる。そこから、ちゅっと触れ合うだけのバードキス。それが合図のようにお互いの舌を絡ませていく。絡めた舌から青臭い苦味が広がり、よくこんなもん飲めたなと頭の隅で考える。
「ん、ふぅ…、んっんっ」
「ちゅ、ふ、」
「あ、あ、こた、ぁ、っ!」
頭の裏をしっかりと押さえられ口の中を蹂躙される。思考も何もかもぐっちゃぐっちゃにされながら、また身体の中心に熱が燻り出す。
孝太郎が腰をぐりぐりと押し付けるせいか、自分のペニスに擦れてじわじわと快感が這い上がってくる。孝太郎も確信犯でやっているのかもどかしげに身体を揺らす俺を見てゴクリと喉を鳴らす。
「やっ、う、ぅん! こ、こた、直接、触れっ……」
「触るってどこ?」
「ひっ! ちが、そこじゃ……、あっ」
ごりごりと股間を擦られながら、乳首をきゅっとつままれる。くりくりと優しい指先でこねまわされるとひどく感じてしまう。同時に刺激される事によりびりびりと微弱な電流のようなものが全身の皮膚を走っていく。
好き勝手に動く手に対抗するように、孝太郎の頬を引っつかんでキスを交わす。
しばらく夢中になってキスをしていたが、ふと孝太郎が身体を離し、ベッドサイドのチェストに手を伸ばした。迷いなく取り出されたものは潤滑剤とゴムで、そんなものを常備している色男を殴りつけたくなった。
「…………」
「眉間にシワ寄せてどうしたの」
「知らない! ほら、早くしろったら!」
「はいはい」
げしげしと足で硬い腹筋を蹴りつける。俺の理不尽な暴力にも涼しい顔をしながら、ぐずる子供をあやすように額や頬に口づけられる。
手の中にローションを出して温めてから、ぬるりと性器を包み込まれる。さっきの口淫も気持ちよかったが、これはこれで別種の気持ちよさがある。
ローションで摩擦がほぼゼロになり、孝太郎は滑らかに手を上下に動かす。射精を促すためだけの動きのせいか、くちゃくちゃといやらしい水音とともに快楽へと追い立てられる。
「はぁっ……あ、ぁあんっ! あっ、あっ」
もう声を抑える余裕すら奪われて、ひっきりなしに与えられる快感に夢中になる。
孝太郎は鎖骨や首すじを舐めたり吸ったりを繰り返して、その刺激すら快感に変わっていく。
する、と性器を擦り上げている反対の手が臀部に回り、尻たぶを弱く揉まれる。俺が怖がらないようになのか、手のひら全体で優しく包まれている。
先日の出来事を思い出して反射的にびくりと肩を跳ねさせる。孝太郎は熱に塗れた瞳で俺の痴態を見ながら、困ったように眉を下げていた。
「嫌? 嫌だったらやめるから」
「嫌、じゃないから」
もっとして。
孝太郎の頬に触れながら、かすれた声で続きをねだる。困ったなぁと笑う顔に胸の鼓動が速くなる。やっぱり孝太郎のことすきなんだなぁと実感し、気恥ずかしくなった。
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