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ジルの回想 3
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それから何年もして、このアルが大学を卒業し、そして今は私と共に働いている。
まだ彼が入社したばかりの頃、それ以前から薄々感じていたことが事実だと知らされた。
「アルは息子じゃなくて、僕の恋人なんだ」
ミカ社長からそう告げられた時、私はやはりと納得した。
しかし、それを知っても私は何ら態度を変えるつもりは無かった。
仕事に影響しないよう言動には注意を払ってもらうが、それ以外に2人の間に私が何を言う権利も無い。
私は出来得る限りミカ社長を支え、可能な限りアルを教える。それだけだ。
しかし、それも今日で終わる。
年齢的に見ても引退には頃合いだ。
いつまでも働いてくれていいんだよ、なんて社長は笑うけど、私にも年金でのんびり暮らす日々を死ぬ前に味わわせてほしい。
アルは立派に秘書として役割をこなしている。
そして、公私共にミカ社長の良きパートナーだ。
私が心配することは何もない。
創業からのメンバーはもういない。
会社は世代交代の時期を迎えている。
楽しかった。ありがとう。
さぁ、最後の1日だ。有終の美を飾ろう。
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