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「なんだかんだチョロ松は優しいよなぁ…」
「へ?」
ボソッと呟かれた言葉に反応すると
「あ、いや、口は悪いのに…わざわざ俺のいけないところ?
を指摘してくれるし…疲れたら息抜きを手伝ってくれる、」
何を思い浮かべているのかその表情は
はっきりとした色を浮かべていなくて俺にはわからなかった。
「……チョロ松のようなカッコイイ兄に俺もなりたいな」
そう言って頬を掻きへらっと笑ったカラ松に
「…充分カラ松も、いい兄さんだと思うけど…?」
心境としては弟に見られて複雑だが
1人の兄弟としてやはり兄から褒められるのは嬉しかった。
恥ずかしく目をそらしながらになってしまったが
ちゃんと届いた俺の声に
「…………そうか」
とだけ言ったカラ松の目を見る
「……か、からまつ……?」
ガラガラ…
1階から戸が開く音が聞こえる、
誰かが帰ってきたのだろう。
「どうしたチョロ松?」
急になった音に気を取られていると、
こちらを見るカラ松に声をかけられる
「……いや、何でもない……」
何だったんだ今の……見間違い……?
何故か騒ぎ出す心臓を沈めるように胸を撫でる
今、ほんの一瞬だが消えたような気がしたんだ。
カラ松の目の中を彩る綺麗な深い藍色。
その藍色の奥には一体何があるのだろう。
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