アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3
-
「俺本気だから」
そう言っておそ松兄さんを見ると
「……本気、ねぇ」
そう言って缶を指で弄る
「お前はさ、カラ松のために何が出来んの?」
「…ぇ」
最後の一口を飲み干したおそ松兄さんはただ前を見つめていて
「こっから先はナーンにもないかもよ?
すぐそばにあったものがどんどん無くなってくかも。
自分で壊すかも、カラ松のも壊しちゃうかも」
何を言っているのかは分からないが意味は理解できる。
「壊して、壊されて、泣いて、泣かれて、
それを繰り返した先にお前は何を求めてんのチョロ松」
鋭く一直線に伸びていく視線は
俺を貫いてその先を見据えている
「ぉ、れは……」
うまく声が出てこない
「お前はカラ松の幸せぶっ壊してまでカラ松が欲しいわけ?」
その目に捉えられた俺はまさに蛇に睨まれた蛙。
動けない。考えたくない。知らないフリをしたかった。
「……俺はお前もカラ松も好きだから、
どっちかとか選べないんだよ。
…二人とも、幸せになって欲しいんだよ…」
優しく肩を抱き寄せ頭を撫でてくれる手は幼い頃から変わってなくて
「…ぉそ、ま、つ…」
情けない声を出し俺は助けを求めると兄は頼りない笑顔をした
「一緒ににげるか。見えないフリしようぜ」
いつもこいつはそうだ
悪さをする時に俺を共犯者にしたがるんだ。
1人だと不安で怖いから、だから
「………ぅんっ………」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
32 / 63