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「え、…どういうこと……?」
戸惑う俺と弱々しく微笑む兄は
「……俺はね、もう引けないとこまで来ちゃったんだよ
俺は、アイツの幸せぶっ壊してまでアイツがほしーの。」
同じ時刻、同じ空間、同じく生活、
こいつは何を見て何を感じたのだろうか。
逃げようと足掻く俺と諦めにも等しいが歩き出す兄
「運、悪くなるんだわ」
そう訳の分からないことを言い
仰向けに寝転び頭の後で腕を組んだ
「パチンコで負けるし、犬のフン踏むし、
ナンパには失敗、タバコも酒も切らすし」
…それは全部自分のせいじゃ…
意味が分からず次の言葉を待つ俺
「よーするに、調子狂うってこと。
忘れようとすればするほど頭に浮かんで
俺の中心にはいっつも同じ顔の奴がいて………」
それ、わかるかも………。
俺だっていつもカラ松が頭にいる、
この空カラ松見たら喜ぶだろうな
このネックレスカラ松が好きそうだな
カラ松に、
「会いたくなっちゃうの。分かるだろ??」
おそ松兄さんは俺を見てまた頼りない笑顔を見せた
「…ぁ」
そうだ、俺だって、俺だって……
「抱き締めたくて、笑顔見せて欲しくて
好きって言いたくて言われたくて……日に日に狂ってく。
このままどっか遠くに2人で行きてー。みたいな?」
胸がギュッと締め付けられる
苦しいのにこの鼓動は止まることなく訴える
まだ好きだ、ううん、ずっと好きだったんだ
好きなままだった。やっぱりやめられない。
「……こんな兄ちゃんでごめんな」
そう言って背を向けたおそ松兄さん
「むり、かもしれないけど……俺は、
俺は…幸せになりたいんだよ……!!!
2人で、幸せに…!!なりたいんだよ………」
これが俺の心の声。本心なんだ。
「…そっか…」
守ってくれなんて応援してくれなんて言いません
だからどうか、どうか神様、知らないフリしてください……
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