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密室に二人っきり。―菅原×日向―
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「ヒナタ、近付いてごめんな…。俺に触れられたくないよな…」
ズキズキと痛む心を押し殺して。
いつものように笑ってヒナタに接しようとする。
「スガさん!!違うんです!!お、俺っ…!!」
するとヒナタが急に大きな声を張り上げてきた。
「ヒナタ、気を遣わなくていいよ。男に好きって言われたら気持ち悪いよな…ハハハ。…少しだけ時間かかるかも知れないけどさ、ヒナタの【部活の頼もしい先輩】で。これからもいてやるから、なっ?それが無理ならさ、俺、ヒナタに今後近付かないから。だから、もう怖がらなくていいよ」
この気持ちに嘘はない。
ヒナタへの気持ちを伝えられただけで。
それだけで俺はもう……十分だから。
苦笑いを浮かべて。
ヒナタへ笑いかける。
「それは絶対!!イヤですっ!!」
またヒナタが大きな声で俺の言葉を遮った。
「俺っ、よく分からないけどっ。だけど!!…さっきからスガさん見てると…顔も身体もずっと熱いし、胸がドキドキして……心臓が爆発して……俺…口からいろんなモノが出ちゃいそうなんですっ!!(泣)だから今、スガさんに近付かれたら俺、死んじゃう!!(泣)」
ハァハァとヒナタの荒い息が室内に聞こえて、またぎこちない雰囲気が更にぎこちなくなっていく。
「ひ、ヒナタ。一回、落ち着こう。なっ?」
落ち着かせようとヒナタに声を掛けたものの、また話始めた。
「俺……スガさんに触れられたい。いつもみたいに頭を撫でて欲しい。優しくして欲しいし、甘えたいし、笑いかけて欲しい…えっと……えっと……。な、何言ってんだろ…俺…!?」
パニックに陥って一気にまくし立てるように自分の気持ちを喋りだした、ヒナタの迫力に驚いて。
俺は固まってしまった。
「だからっ、えっと……」
耳まで赤くなって、それから口ごもるヒナタに俺は思わず、問いかけた。
「なぁ………ヒナタ。それって俺の事、好きって事…?」
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