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響は 桧原の脇をすり抜けドアを開けた。
そのまま 玄関まで行こうとするのを 後ろから伸びて来た手に腕を掴まれ 阻まれる。
「音矢 飯食ってけよ」
「イヤ 俺は…」
「いいから 食ってけ」
強引に腕を引かれ キッチンに連れ込まれる。
(こういうお節介な所も 変わってないな…)
何があったかは 敢えて聞いて来ない瀬尾に 心の奥で感謝した。
「嫁さんの千夏だ」
軽過ぎるくらいの奥さん紹介に 呆れながらも頭を下げる。
「音矢くんよね。はじめまして」
と 千夏は愛想のいい明るい笑顔で笑う。
「こっちのチビは 娘の美波(ミナミ)」
千夏の足元で ヨチヨチとつかまり立ちしていた子供を抱き上げる。
「お前に仕事をやる」
娘の美波をあやしながら響に告げる。
「仕事?」
「俺は 持ってきたテーブル運ばなきゃなんねぇし 千夏は料理しなきゃなんねぇから お前は美波の子守りだ」
「ハッ?!」
問答無用とばかりに 響の腕に美波を抱かせた。
「ちょっ…!瀬尾!」
(俺が子供苦手なの知ってるクセに!)
あからさまに焦る響を キョトンとした クリクリの目で美波が見ていた。
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