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嶋村は 短くなったタバコをもみ消す。
「颯真」
「はい?」
「それになぁ。同性に惚れようが 俺は気にしねぇぞ?っていうかなぁ…俺がそうだし…」
「…はい?」
何気なく入って来た 嶋村のセリフに首を傾げる。
(最後に何て言った?)
「言うつもりは無かったんだけどな。お前が悩んでるなら 打ち明けるよ…俺 恋人が男なんだわ」
と 恋人を思い浮かべたのか 照れくさそうに首をさする。
「祥吾さんも?!」
(恋人の影さえも 気づかなかった…)
「誰?!俺が知ってる人?俺が悩んでるからって嘘言ってない?前は彼女いたじゃん!」
嶋村の言っている事が信じられなくて 矢継ぎ早に質問する。
「今更 お前に嘘なんかつかねぇよ。相手は お前の知らないやつ。俺だって 最初は男に惚れて戸惑ったけど…惚れちまったもんは どうしようもねぇしなぁ」
と サラッと言いのけてカラカラと笑う。
「でも…俺の場合は対象者ですよ?事務所のきまりもあるし…」
「そんなもん あとでどうとでも言える」
颯真の左胸をトントンと拳で突く。
「あとは お前の気持ち次第だ」
だろ?と言って 再びタバコに火を着けたのだった。
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