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大学
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「綺麗だな」
大学に行ってる途中 斗真がいきなりそんなことを言い出した。
「あぁ……桜か。綺麗だな」
最初は何のことを言ってるのかわからなかったが、斗真の視線を追うと近くの公園の桜を見ていた。
今年は桜の開花時期が遅く、大学が始まってしばらくたってもまだ咲いていた。
でも……
「もうすぐ散ってしまうな……」
こんなに綺麗なのにきっともうすぐ散ってしまう。
自分で言っておきながら少し感傷的な気分になる。
「そうだな」
こっちを見ながらそう言った斗真は なぜか俺の方へと手を伸ばす。
不思議に思っていると花びらを一枚手に持っていた。
どうやら髪についていたらしい。
「ついてた」
ニコッと笑って言う斗真に
「綺麗だな」
なんて言うと
「うん。綺麗だ」
なんて
俺の目を見ながら返してきた。
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