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優しい
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今日の講義が全て終わり、俺はまっすぐ家に帰った。
玄関のドアを開けるといい匂いが漂ってくる。
「ただいま」
そう言ってリビングに入ると斗真が夕食を作っていた。
「おかえり〜。今日はシチューだよ」
「ん、美味しそう。今日は早かったんだな」
いつもなら今日は俺の方が早く終わる。
「5限目が休講だったんだ」
「ふ〜ん」
「ふ〜んて!奏から聞いたくせに!」
「ごめん、ごめん」
笑いながらテーブルにつくとお揃いのコップが目に入った。
今日の朝まで青と緑だったコップの色が明らかに片方違う。
「これ………」
「あぁ、帰ってからお茶飲もうとしたら滑っちゃってさ」
斗真が申し訳なさそうな顔をしながら うなじを掻く。
ゴミ箱を見るとコップらしきものの残骸があった。
俺には何色かわからないが明るい色になった方のコップを手に取ると、斗真がニコッと笑った。
「可愛いだろ?ピンク」
どうやらピンクらしい。
「ん、可愛い」
そう言うと斗真は嬉しそうに笑った。
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