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帰宅
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斗真と暮らすマンションの玄関を開けたとたんいい匂いが鼻をくすぐる。
リビングへとつながるドアを開けると斗真が夕食の準備をしていた。
「あ!おかえり!」
俺が言うより先に斗真が俺の存在に気づく。
「ただいま」
「ごめん。あとちょっとでできるから」
手際よく動いている斗真の手元を覗き込むと鳥の照り焼きが一口サイズに切られていた。
もう少しで9時半になるのにまだできていないということは、斗真も帰ってくるのが遅かったのだろう。
「真琴?」
「そう!真琴!」
俺の質問の意味を理解してすかさず斗真は顔を上げた。
もう『聞いてほしい』というのが表情から伝わってきて思わず笑ってしまった。
「何があったの?」
腕まくりをしながらキッチンに入って斗真の手伝いをしながら話を聞く。
「3限終わりに待っとけって言われたじゃん?」
「うん」
「来ないんだよ!」
「え?」
いきなり真琴の行動に驚いた。
「来ないの!1時間ぐらい?たったあとに来たと思ったら何て言ったと思う?」
「さぁ…?」
「『忘れてた』だよ!マジありえねぇ!」
真琴らしいと思いながら笑っているうちに、夕食の準備も終わりテーブルへと移動する。
その後も買い物に付き合わされた挙句荷物持ちをさせられたなど真琴に振り回されている話を聞かせてくれた。
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