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男子会?
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(上村君にあの顔をされると弱い…)
雄大は頭を抱えた。
いつもはクールで何も動じないのに、自分の一言でシュンと目を落とす。
そんな顔をされると悪い事をしたかのように思える。
(何なんだよ…あいつ)
「雄大君!!」
耳障りの良い低音が聞こえてきた。
振り返ると黒のパンツに白のワイシャツとネクタイまで締めて、まるで雑誌の1ページのように走ってくる成康がいた。
「成康さん!?」
成康は完璧な笑顔を作り、雄大の横に滑り込んだ。
「今帰り?」
「はい!」
暑そうな格好なのに成康が、着ているとスーツも爽やかに見える。
「よかった。今、お店に行こうかと思ってたんだ。」
ポッと顔が赤くなる。
(会いに来てくれたんだ…)
「うん。」
「えっ?」
ぽかんと口を開けて、成康を見上げた。
「雄大君に会いに来たんだよ。」
「えっ?えっ??」
「顔に書いてる。」
「えっ?えっ!?」
雄大はゴシゴシと手で頬をこすった。
「ふふっ。」
成康は自然と雄大の腰に手を回した。
『痩せました?』
不意に上村の言葉を思い出した。
「?どうかした?」
「….あっ、いえ!」
「あっ、ごめん。電話だ。」
成康はそう言って、すぐに雄大から離れた。
(成康さんは僕の事の変化には気が付かないのかな?)
少し寂しいような苦しいような気持ちで、今度は 自分がシュンとしょげてしまいそうになる。
「なんで黒田さんに僕が奢らなきゃいけないんですか?」
「あぁん?だってオメーの手伝いしてやっただろう?一番いい酒持って来い!」
「なっ!?」
「まぁまぁ、ここは俺が持ちますから。」
「成康さん!?」
まぁまぁと成康に宥めながら、雄大は渋々席に着いた。
(折角2人っきりでご飯だと思ったのに…でも…)
成康はニコニコした顔のまま、黒田のオーダーを聞いている。
(成康さんは楽しそうだから…僕と2人っきりじゃないほうがよかったのかな?)
「雄大君、何飲む?」
雄大はムッとしているのを隠すように声を張り上げた。
「僕、ビールで!!ジョッキで!」
「しっかし、こんな事の為に俺を利用するなよ!ガツンと正面から行けばいいじゃん!お前、こんな事するようなタイプじょないよな?」
「……わかってますよ、卑怯だって。でも、、絶対に雄大は渡したくないんです。だから、こんな事のしてでも…ライバルは減らしておきたいんです。」
「それで、相手がひるむと?」
「……ただの悪あがきですよ。。相手の若さに俺がひるんでるのかも…」
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