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椿さんち〜お部屋にて〜
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人から化粧水を貰った事があるだろうか?
しかも自分は男。。
一応普段はメンズクリームなるものを塗ってはいるが、1000円以下の特価品。
しかも塗ったり、塗らなかったり。
鏡の前のピンクの華奢な容器は、細かい埃を被ったテーブルの上で、頼りなさげに立っていた。
「ムムッ…」
雄大は手元のティシュペーパーで、テーブルの上を拭いた。
心なしか化粧水は喜んでいるように見えた。
(これってどういう事だろう?)
容器をつまみ上げてみるとボチョンと中の水が揺れる。
(まさか!?)
雄大は化粧水をテーブルの上に置き、ばっと自分の顔を両手で押さえた。
(肌が荒れてるから…?ずっとクーラーに当たっているせいか、頬は少しカサカサしている?)
鏡を見つめ、顎に出来たニキビが順調に成長しているのがわかる。
(コレかな…?)
成康はすぐにこのニキビを指摘してきた。
(成康さんは肌綺麗だもんな〜)
「あぁあぁー。」
雄大はその場で大の字に寝そべった。
「でも、会う前に化粧水買ったみたいだし…てかなんだよ…誕生日は友達となんて…」
そればかりが心に引っかかる。
心が不安で搔きむしりそうになる。
雄大はむくりと起き上がって、後ろを振り向いた。
出口の側には黒いゴミ箱が見えた。
(あれに入ったらこの前のは成康さんの冗談。入らなかったら…)
雄大はえいっと思いっきり腕を振り下ろした。
ガチャ
「ねぇ、雄大…」
ガスッ
「………」
見つめる先に入口に立つ姉がいる。
えんじ色のプリーツスカートを伝って、白い塊りが落ちていく。
「あんたーー!これ、ローン2回払いで買った服よー!鼻水ついたじゃないーー!!」
「は、鼻かんでないよ!」
「じゃあオナ○ーしたティッシュかぁー!!」
「違うし!!やめてよ!大声でなんて事言うの!」
「でも男子のゴミ箱のティッシュはほぼそれでしょう!?やだー!」
「やめてよー!!涙」
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