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変わっても変わらない
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月も変わって、日にちも変わって、朝が来て、
僕は23歳になりました。
雄大はぼんやりとした頭でベッドの上で起き上がった。
ハッとして携帯に手を伸ばす。
ピコッ
”アップデート:今 未読のメッセージなし”
「……」
(だよね…夜中も何度もこの画面見たわ…)
カーテンから薄い光が漏れてくる。
「あぁ〜あ!」
雄大はドスンもベッドに大の字に倒れた。
「おはよう。雄大。」
「おはよう。。」
台所に入るとバタバタと洗い物をしてる母がいた。
「今日お休み?」
ガチャガチャと忙しく音を立てて食器を洗う母を見ながら、冷蔵庫を開いた。
「うん…休みみたい。」
「じゃあお母さんとお父さん、今夜はおばちゃんとこ行ってくるから。」
「えっ?」
雄大は牛乳のパックを手にして、顔を上げた。
「じゃあ、夕飯は?」
「はっ!?」
「えっ…えっ?」
母は驚いた顔をしたかと思うと急に哀れみの眼で雄大を見据えた。
「…今日は予定あるんじゃないの?」
(はっ!!!)
雄大は背中に汗をかいてきた。
母の視線が、その心配するようなハの字の眉がこちらに向いている。
「…….とりなわけ無いじゃん…」
「えっ?」
雄大は口元を無理矢理上げた。
「1人な訳ないじゃん!今日は友達と夜まで遊ぶ予定だよ!」
その言葉に母はパァっと顔を輝かせた。
「そうよね!そう!そう!よかったわ〜今日は詩央里も朝から県外にライブ見に行ったし。」
「じゃあ、今日はみんないないんだね。ハッハハハハ。」
そう言って雄大はパックのまま牛乳を飲んだ。
「雄大、行儀が悪いわよ。あら、洗濯できたかしら?今日は天気いいから助かる!」
パタパタと台所を出て行く母を見ながら、雄大はゴクゴクと牛乳を飲んだ。
「ヤバイ!出掛けなきゃ!!」
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