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上村辰成くんという人
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「ジングルベル〜♪ジングルベ〜ル♪鈴が鳴る♪」
辰成は歌っておいて、ふうっーとため息を吐いた。
倉庫はクリスマス商品で溢れている。本社が去年の在庫を送って来たり、他店で余ったんであろう冬の衣類が入った段ボールが山積みだ。
「もう30%オフしなきゃいけないのに。。」
朝、店長がげっそりしていたのを思い出した。
お店としては、常に季節は先取りしないといけない。だからここにいると誰よりも早く季節を感じてしまう。
「早いな……」
辰成は顔を上げ、倉庫を見渡す。
ここに来れば否応無しにあの日とあの人の事を思い出してしまいう。。
甘美さと罪悪感がせめぎ合い、結局、欲求が全てをかっさらっていった。
その後に残ったのはさらなる辛さだけ。
身体を一度手に入れただけで、自分のものになる訳はない。
しかし、あの甘美な身体を味わった欲求は更に身体を欲しがる。
心と身体が更にその人を求めてしまう。
(でも…そのせいで椿さんは何日も体調を崩して、戻って来た時には一回り小さくなってるし、髪の色も変わってしまった。。)
辰成はため息をついた。
1人になるとそんな後悔ともとれる思いが頭を巡るのに好きな人やライバルを見ると頭がカッーとなったようについ、ぶつかってしまう。
(でもそうでもしないと、俺には勝ち目がなさそうだし。)
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