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こんなに全力で走ったのは何時ぶりだろうか。
汗をかき、息もきれている情けない状態でたどり着いた風紀室。
俺はノックをすると、返事を待たずに直ぐにドアを開けた。
とたんにそこにいた全員が、驚いた顔でこちらを向く。
「一谷……?どうした?」
保険医の黒田先生もいて、俺に声をかけた。
まだ落ち着かない、自分の心臓の辺りをぎゅっと掴んで決心した声をなんとか口にした。
「風紀委員長――神田が、呼んでる」
「どこにだ!?」
神田の名前が上がった刹那、いつも澄ましている黒田先生の表情に焦りが浮かんだ。
「体育倉庫」
俺が言い終わらないうちに、先生は風紀室を飛び出した。
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