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先輩……びっくりしてたな…
やっと1ヶ月前のこともお礼を言えたのに、隠れてしまった。
やってしまった、と思いつつ、少し安心してしまうのも事実だ。
何も反応がない先輩が不安で、そっと掛け布団から顔を出す。
すると、一谷先輩はお腹を押さえて……笑ってる。
「ゆきちゃん…ふっ……っ…!」
「何ですか」
笑ってるどころじゃない。大爆笑だ。
文字通り、この人何だよと、思って睨み付けてしまう。
先輩は、笑いを抑えながら僕の頭をポンポンした。
「いやぁ……ふっ…っ」
「何なんですかっ!馬鹿にして…」
「違う違う!可愛いな、と思って」
先輩はまだ笑っていたけど、それでも学校で見る先輩の表情よりは、随分と柔らかい笑顔だと思った。
一谷先輩はもう一度僕の頭を撫でると、すっと立ち上がった。
「先輩?」
「そろそろ帰らなきゃな…」
「え!?今何時ですか?」
パッとベッドの脇の時計を見ると、とっくに終電の時間は過ぎていた。
こんなに遅くまで、付き合ってくれてたのかと思うと再び、申し訳ないという気持ちが出てくる。
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