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音の4。食べてみよう
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食べてみよう
「う゛おおぉ…」
「ああ…鬼部さん…」
手足に枷を付けられたまま
芋虫の様に這いずり
近付く
「お゛お…」
「鬼首さん…助けて…」
竜也は涙を流し
鬼首に助けを求めた
「はあっ!はあっ!」
ずるっ
「あああっ!」
体内から萎えたペニスが出ていく不快感
「はぁ…蒼太…」
ため息を漏らし
「まだ行けるな?」
巡査がペニスを扱き
アヌスに押し付ける
「ひ…や…」
青ざめた蒼太に
「公務の最中なんだけどなー」
制服が汚れたら困るな
と呟きながらも
巡査は笑っており
「やだ…やだ…」
「昨夜に引き続きコスプレか…」
「まあ脱マンネリで良いんじゃないか?」
ずちゅっ
「あ゛あーっ!」
蒼太を貫いた
「鬼道さんを知りませんか?」
「ああ鬼手君。蒼太君なら神社だよ。ほら、例の資料と御祓の為に」
「ああ、はい」
「だから代わりにコレをお願い出来るかな?」
「はい」
「鬼首さん…」
「お゛お…お前のせいだ…」
檻の隙間から伸びた腕が竜也を掴む
「ひっ!…ぁ…俺の…せい」
「お前が…こんな村に来なけりゃ良かった」
お前さえいなければ
夏輝にも言われた
お前さえいなければ
弟の様に可愛がっていた鬼手は壊されず
弟の和臣も死ぬ事はなかった
ましてや儀式が邪魔され
新たな生け贄を呼ぶ事もなかった
「すまない」
竜也は何度も繰り返した
謝罪を続ける
「お前が余計な首を突っ込まなければ俺はスクープのみを取って帰れた!全てが狂った!お前のせいだ!」
「す…」
「謝る必要なんてないですよ竜也さん」
「ひいっ!」
「き…きで…君?」
聞き覚えのある声に振り向くと
艶やかな赤い着物に鬼の面を着けた鬼手の姿
「眼鏡が出来たのでお持ちしました」
眼鏡を持った眼鏡店の店員らしき男が
竜也に眼鏡を掛けさせ
弦を調整する
「耳に痛みや締め付けられる様な違和感はありますか?」
「…ありません…」
異様な雰囲気に臆する事なく
淡々と作業を進める
「ではまた何かありましたらご連絡下さい」
「はい、ありがとうございました」
男を見送り
鬼手は面を着けたまま
竜也に食事の膳を出す
「お面て視界が狭いから歩く時に気を付けないと。さっき転びそうになって」
あはは
といつもの様に笑う鬼手
「鬼手君。もう…その…」
「大丈夫ですよ。竜也さんにも心配かけましたね」
「俺の…せい…だよな…」
俯いた竜也に
「違います。僕は自分の考えでやった事です。夏輝さんも気の毒だけど…和臣君もあなたが来る前から考えていました」
「しかし…」
「僕達が悪いんです。村を出ようだなんて馬鹿な考えを起こしたから」
「きで…くん…」
「だからね。竜也さんも夏輝さんの…旦那様の言うことを聞きましょう?こんな所にずっと居たら体を壊します」
説得に来た鬼手に
「君も…か…」
竜也は項垂れた
「ああ、すみません。お喋りが過ぎました。ご飯が冷めてしまう」
食事の膳を出し
竜也に促す
「今日はほら!鶏肉の炊き込みご飯!竜也さんコレが美味しいっておかわりをしたでしょう?」
鬼手の楽しそうな声に
去年の出来事を思い出す
「祭りに入ると鶏肉は食べられなくなりますから」
食卓に並んだ鶏肉料理の数々
「はは…凄いな」
鶏肉の炊き込みご飯を気に入り
「すみません。お代わり…良いですか?」
「はい。遠慮せずに」
「それさ!鬼手さんが作ったんだ!旨いだろ?兄貴なんかいっつも失敗して!」
「和臣!余計な事を言うな!」
「俺もお代わり!」
「食い過ぎで腹を壊すなよ」
「こらオッサン!俺ガキじゃねーもん!」
「こら!竜也さんに何て口をきくんだ!竜也さんすみません」
「本当に!お兄様と呼べ!夏輝さんより年下だぞ!俺は!」
「あはははは!」
「和臣君は食べ過ぎて案の定お腹を壊して。竜也さんにからかわれて…あっ!すみません…」
竜也の苦しそうな顔を見た鬼手が慌てる
「変な話をしてしまいましたね」
「いや…君が元気で良かった…」
鬼手が食べやすい様に小さな握り飯にして食べさせる
「美味しいですか?久し振りだから腕が鈍っているかも」
「いや、旨いよ」
「良かった。お代わりは沢山ありますから遠慮しないで食べて下さいね」
楽しそうな鬼手
「ただ作りての顔が見たい」
面の向こうの君の顔は
笑っているのか
泣いているのか
それとも…
「怒っているんじゃないのか?」
鬼手の面をはずそうとするが
「すみません。ここでは外してはいけない決まりになっています
面を押さえ
拒絶する
「それより食事の続きを」
食事を薦められるも
竜也は拒否する
「具合でも悪いのですか?先生の診察では栄養が足りない以外は特に無かった筈です」
「…彼の分は?」
「ぐう゛…」
鬼手は鬼部の存在など全くないかの様に振る舞っており
気にはなっていたが
「口も無いのにご飯が要るのですか?」
残酷な言葉を口にする
「な…」
「ああ…冷めてしまった。温め直しましょうか?」
「…いや…いい…」
「ここにレンジがあったら良いのに」
「彼には点滴が出来る筈だ」
「その前にあなたが食べないと。それこそあなたが点滴に頼らないといけなくなります」
無理矢理口に押し付ける
「それとも美味しくないですか?」
「鬼手君!」
鬼手の着物を握る
「君はそんな人では無かった。鬼部さんを助けてやってくれ」
「あの…」
鬼手が困った様に小首を傾げる
「すみません…僕の料理は不味かったんですね」
暫し悩んだ後
鬼手が申し訳そうに膳を持つ
「違う!」
「いつもの職員が居なかったから作ってみましたが」
立ち上がろうとする鬼手に
「いや、君の料理は相変わらず旨いよ」
「夏輝さん」
夏輝が現れる
「君の炊き込みご飯も久し振りだ」
「でも…竜也さんには口に合わないみたいで」
「いや、食べさせ方の問題だ」
自分の分も持ってきた夏輝は
竜也を膝に乗せ
口の中に押し込む
「ああ!旦那様が居ないから寂しがっていたのですね」
納得した鬼手に反し
「ぐううっ!」
竜也はもがく
「旨いだろ?」
口を塞ぎ
無理矢理飲み込ませる
「栄養失調でまた倒れる訳にはいかないからな」
「倒れたんですか?」
「ああ。ここに来た頃な。セックスをしても飯を食わなくて…先生に叱られた」
「夏輝さんも先生は苦手なんですね」
「子供の頃…あの先生の注射が一番怖かった…」
「初めて聞きました」
「普通は弟にも話さない」
竜也に食べさせた後
夏輝も食事を取る
「うん、旨い。後からお代わりを貰おうか」
「すぐお持ちします」
パタパタと嬉しそうに走る
「転ぶなよ」
弟の様に優しく語りかける
「彼にもアレを使った?」
竜也が夏輝を睨む
「アレは副作用が酷いから使わない。昭和のあの事件から作っていない」
「あの事件…やはりアレを使っていたんですね」
クシャリと紙を握りしめる
「あぶくたった」
「わらべ歌がどうかしたか?」
「あの歌の謎を解いてみせる」
「まだ調べていたのか」
ため息をつく
「まあそれがあんたの目的だったな」
キスをしていると
「お代わりを…お取り込み中でしたか…」
鬼手が現れる
「いや、飯を先に貰うよ。あんたも好きだろ?」
「あったかいお味噌汁もあります」
鍋の中
湯気をたてる味噌汁
「体が温まります」
冷えた地下牢に
温かい味噌汁はありがたい
しかし
「う゛う」
彼は食べられない
「お前も食いたいか?」
煮えたかどうだか食べてみよう?
続く
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