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俺の顔
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純が描いた大好きな人の絵
それは、俺だったけど、俺じゃなかった。
「……純、これって……………………俺?」
「うん、拓斗さんだよ。
なんだかとっても不思議なの。
……僕が一番好きなのは、拓海くんのはずなのにね、気付いたら拓斗さんを描いてたの。
お兄ちゃんのことも好きなのに、
なんか気付いたら拓斗さんを描いてたんだ」
大好きな人、
それが本当に俺なのかどうかは分からない。
でも、大好きな人を描こうとして、俺になったのだったら、俺は純の大好きな人ってことで認識してもいいのかな。
「でも…どうしてこの絵の中の俺はこんな顔なんだ?」
絵の中の俺は、とても悲しそうな顔をしていた。
なんか、今にも泣き出しそうな。
だけど無理して笑っているような。
「だって拓斗さんはいっつもこんな顔してる」
純がそう言って、やっと気付いた。
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