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残酷な現実
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「……………」
アキは何も言わなかった。取り乱しているのは、シンヤの方だ。
「だってあれは裏切ったって事でしょ?」
「……………だったら何?」
「だったら何って……!?僕がずっと待ってたのにアキは全然探しに来なかったし!
第一どうしてこんな仕事…刑吏なんかしてるんだよ」
「うるさいなぁ、あのねー、何が言いたいの?
待ってたって、処刑待ちでしょ?俺がどうしようもないってことは分かってるよね?
……なんでこんな仕事してるかってそんなの決まってるじゃん。
裁いてやるに決まってんじゃん?こいつらみたいな、恋なんて簡単にできると思っているクズに現実知らしめてやるために始めたんだよ。コネなんて使えば楽勝だよ。」
ツキヤの初めて見るアキだった。
「クズって何だよテメェ!!よくわかんねーけど!!!ってかなんだよ!?天使と悪魔が恋したら悪魔は消えるんじゃ無かったのかよ?
………なんでシンヤってやつは生きてんだ?」
「……ツキヤくん流石、意外と冷静に理解してんじゃん」
「………………厳密に言うと僕は刑吏じゃない……
」
「…………は?」
「……………仮の、なんだ。だからいずれは僕も
殺られる。僕も、君もね」
「…………アキに、ってことか?」
「うん」
現実は思ったより残酷だった。
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