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3.思い掛けない存在-13
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そんなユキジを見て、ラウルは興奮した顔をしているのが分かった。
その先を考えてる男の目だ。
ユキジはラウルを刺激しないよう、何も喋らず震える手で乱れた服を整えた。
「その目」
「え……?」
「オレと一緒だ……」
「ンッ! ヤメッ!」
ラウルがユキジの前でしゃがみ、ユキジの顎を掴んで嫌がるユキジをその力で封じ込み、そのコンタクトが外れた青い目をまじまじと見詰め始めた。
そんなラウルの目を見て、ユキジもラウルが言った言葉に同感したのだった。
ラウルが言ったように、一緒だった。
鏡で見る自分の目の色と同じ色だった。
「さすがbrother……」
「え……?」
その言葉に、ユキジが驚いた顔をする。今、なんて言っただろうか。
「フハッ、全然知らないんだな。オレ、あんたの腹違いの弟なんだよ」
「え……?」
「嘘じゃない。あんたの父親はオレの父親。オレは親父が故郷に戻り、置いて来ていた恋人の間に産まれた子供」
「そ、そんな事……」
「ない? 本当にそう思うか?」
「っ……」
そう問われ、ユキジは口籠る。
否定できないほど、その目は全く一緒だったのだ。
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