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6.気になりだしたら止まらない-3
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ユキジは息を切らして赤い車へと近付いた。そして、左のドアの方へと近付き、眼鏡をかけてオーラを消した壱成と目を合わせる。
すると、ウィーンッと音を立てて窓が下がる。
「乗れ」
「え?」
「早く」
「は、はい!」
ユキジは訳も分からず隣の席へと飛び乗った。そして、シートベルトを締めて前を向く。すると、それと同時に車が発車した。
「あの……」
「なに?」
「な、なにって……。急になんで来たんですか? あ、あと、なんで僕の家知ってたんですか?」
「質問責めだな……」
「そ、それは」
そうなるでしょっと、ユキジは内心で突っ込んだ。
「それは着いてから言う」
「着いてからって……どこに?」
行く先が分からず車が進んで行くので、不安になるユキジに、壱成は運転したままシレッと言った。
「俺の家」
「え……?」
まさか、そう言われるとは思ってもいなかったユキジは、驚いた顔を壱成に向けた。けれど、そんな驚いた顔を壱成は見ずに車を走らせる。
見なくてもユキジの反応は分かっていたようだ。口元が笑っていた。
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