アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3.思い掛けない存在-4
-
そして、スタッフの言葉に二人は気付く。どっかの国のモデルが到着したのだと。
「さて、どんな面してんのか拝んで来るかな」
「ね。どんな人か楽しみだね」
「浮気すんなよ」
「し、しないよ! するわけないよ!」
「ハハッ、知ってる」
そう言って、壱成が控え室から出て行った。
「僕も、自分の控え室行かなきゃな」
誰もいない控え室は静かだ。しかも、壱成の残り香もあって落ち着かない。
ユキジはそっと静かに控え室から出ようとした。
すると、ドンっと誰かと身体が当たった。
下を向いて出てしまったから、通行人の人間の存在に気付かなかったのだ。
「す、すみませ……」
ユキジは当たった鼻を押さえながら上を見た。すると、その顔、いや、その目に驚きを見せる。
「sorry 小さくて見えなかったよ」
男の目はユキジと同じ色をしていた。本当、まるっきり同じ色だった。
(一緒だ……僕の目の色と……)
ユキジは男の目に釘付けになり、言葉を失ってしまう。そんなユキジをクスクスと笑いながら見詰める男。
「oh ベリーキュートガール。可愛いね」
サファイアのように真っ青なその目はユキジをジッと見詰め、口角を上げた。
「まるでドール(人形)のようだ……」
その目は熱かった。それに、ユキジの身体を隅々まで舐めるように見ている気がする。
「ジャパニーズはキュートが多いね。ダディーが言ってた通りだ」
「え……?」
そう言って、ユキジの顎に手を伸ばし、親指でなぞる。その仕草はスマートで、手馴れているようだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
83 / 137