アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
21
-
しかし、二人から少し離れた位置にある大きなテレビ画面で流れているのは、男が二人一糸も纏わぬ姿で抱き合っているもの。
そう。
千尋が借りてきた千丈の出演している作品だった。
千丈の髪の毛は茶髪でホスト風のヘアスタイルの頃。
聞けばそれは千丈が少し売り出されてきた二、三年前の作品だと言う。
告白のあと、照れながらもう一杯軽目の親子丼をおかわりしてから供されたデザートを食べた。
久しぶりの温かくておいしい食事を終えた千尋が麦茶を用意していた千丈と一緒に見たい、と言い出したのだ。
それも突然のことだった。
当の千丈本人は今一番愛おしい存在となった千尋が自分のDVDを見つけてくれたのも、自分に興味を持ってくれたのも本当に嬉しかった。
しかし、千尋がまさかここで一緒に見たいと言い出すとは思わなかったのだ。
自分の仕事に自信がないわけではなかった。だが、それをいくらで来たばかりとはいえ恋人が見るとなれば話の意味合いはまた違ってくる。
さらに、自分限定の反省会にもなってこよう。
気恥ずかしさはないといえば嘘になる。
一回は断ろうかと思った。
だが、どうしても、と言う千尋の頼みだと自分に言い聞かせて了承した。
「うわー……気をつけてたつもりだけど……、この時すごい贅肉だらけだったなぁ……」
あーあ腹周りつまめるよアレ、と千丈は自嘲気味に笑うが、自分で借りてきたものとはいえ千尋は眼のやり場に困っていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
22 / 40