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おまけのページ。後日談
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3月30日
龍希のバースデイである。
「……満足ですかね?てか、とても満足そうですねぇ。」
「?!んぉ?むごご??」
貴仁の呆れ顔の問い掛けに、
念願のチョコレートケーキを口一杯にほうばったまま龍希が言葉にならない言葉を発する
何を言っているかなど解りもしなかったが、
その顔は、満面の笑顔だ。
貴仁は、
あぁ、何かわかんねーけど、俺も大満足だ。
などとその笑顔に、ふふっと笑んでしまう
時に、たくましく男らしく
時に、愛らしく子供のように
龍希の見せる姿に日々魅せられていなと実感をするのだ。
「………ねぇっ!」
何とか口一杯のケーキを飲み込んだ龍希が、
顔を貴仁の真ん前に持ってきて言った
「貴仁さん、ありがとう!」
すると、そのままその唇を、貴仁のそれにそっと重ねる。
一瞬のキスだ。
「………!」
不意をうたれた貴仁は、このやろう、と言うようにニヤリと笑うと
「……誕生日おめでとう、龍希。」
次は貴仁の方から、龍希の唇を噛みつくように塞いだ。
「……ん」
龍希は、自分が先ほどした触れただけのキスとは真逆のその行為に、
(いつも、キスだけは、強引なんだよな)
と、考えながら、己の手を貴仁の背中へ回す。
塞がれた口からは、小さな息にも似た声がもれたようだった。
おわり
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