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気が付けば眠ってしまっていたようで時計の針は16時を指していた
瞼を擦ると濡れていた
無意識の内に泣いてしまったらしい
俺は体を起こすとしばらく放心して、窓の外を眺めていた
コンコン
不意に扉が鳴る
やはり帰っていたらしい
俺は短く「はい。」と返事をした
「入るよ。」
何時もなら何も言わずに入ってくるのに、
忍は部屋に入るとベッドに座る俺の足元に腰を下ろした
「..何」
「...やっぱりご機嫌斜めだなぁ」
「......。」
何も言い返さない俺を見上げて「ほんとに機嫌悪いみたいだね」と困ったように苦笑する忍
「ねぇ、山川に触られるの嫌だった?」
「...、は?」
何を言い出すかと思えば昼間の傷口を抉りに来たのか
「いや、ね?あーんなに気持ち良さそうにしてたから本当は良かったんじゃないかなって思ってさ」
そんなわけないだろ、そう言ってしまったら止まらなくなりそうで、
きっと、そのまま泣いてしまう
俺はただ俯いて聞き流すことしか出来ない
「山川にたくさん愛撫して貰えて本当は嬉しかった?」
やめろ
「中田と田崎に抑えつけられて興奮した?」
違う
「アイツらが悠のこと見てた視線で気持ちよくなっちゃった?」
「違う!我慢、いっぱいッ、頑張って..ッ、で..もッ、お前、が..、お前が、」
限界だった。結局、俺は子どもで、嫌な言葉を受け続けて平気なフリなんてできなかった
「俺が、何?」
嘔吐く俺に優しく微笑みながら聞いてくる忍は確かに楽しんでいた
「俺がさせたことだったから我慢してたの?でも、いっぱい感じてたじゃん悠」
「だって...、...ッ、そッ、んなの、...ッ」
俺がお前に逆らうことができないからだよ。
分かってるくせに、全部俺の嫌なこと分かってるくせに俺に言わせようとする。
本当に意地が悪い。
「..忍が、言った、から、..俺が、ッ、忍を怒らせ、た、から」
ポロポロと涙を落として答えると、忍は立ち上がって俺の頭を撫でた
「頑張ってたね、悠」
「ッうる、さいっ、..忍、のせい、だろ...っ」
「そうだね」
俯いている俺には忍がどんな顔で俺の頭を撫でているのか分からなかったけど、今はただ、その手の温もりに甘えていたかった
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