アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
クリスマス翌日2
-
女の子が喜びそうな包装がしてある、大きなリボンがついた方から開けて見ることにした。
孝哉からか…何だろう?
包装を剥がし、箱を開けると…
「何これ…?」
中には耳や尻尾、衣服等、アニマルコスプレ衣装が揃っていた。
メッセージカードを見てみると
『これを着て、温和を喜ばせてあげろよ♡』
とある。温和を喜ばせる?
温和を見ると、眉をしかめていた。
でも温和の事をよく知っている孝哉が言っていることだし。
「ねぇ温和、俺がこれを着たら、嬉しい?」
手に取ったのはしっぽがついたワンピース。
どうみても女性用の衣装だけど、女装趣味もないけど…喜んでくれるのなら、恥ずかしいけど着てみよう。
意を決して聞く。
「………あぁ」
なのに温和の返事は素っ気ないもので、間もあった。
嬉しくないんだ。
「嬉しくないならやめる」
手に持っていたグッズをしまいながら言うと、慌てて温和が口を挟んだ。
「そんな事、言ってないだろ。
…ただ、千がこれを着た所を孝哉が想像して選んだと思ったら腹立だしくて…」
拗ねてそっぽを向く温和
かわいい!!
いつも余裕があって、俺よりうんと大人の温和が、時折見せるこの態度が俺は愛おしくてたまらない。温和にギュッと抱きついた。
「温和。俺、温和がして欲しい事は何でもやってあげるからね!大好き!!」
しばらく抱きつく俺に応えて、温和も抱きしめ返してくれていたけど、ふいに耳に唇を寄せて「じゃあ今度、犬になって俺を舐めてもらおうかな」って囁くから、体が熱くなるのを抑えられなかった。
「千、顔真っ赤」
俺の顔を見て、温和が笑う。
「ぅう~もうっ!! その余裕、ズルい!!
俺ばっかりドキドキしてるっ」
膨れる俺にまた笑い、優しいキスを落とす。
「俺は千之助にべた惚れだから、一生千にはかなわないよ。 だからね、千が大人になるまでもう少し、俺に主導権を握らせて」
微笑む温和の顔を見つめる
大人になるまでっていつまでだろう。
そもそも俺が温和より、立派な大人の男になるとは思えない。
きっと俺が成長した分だけ、温和も成長する。いや、きっとそれ以上だ。
「やっぱりズルい」
温和はわかっているはずなのに、俺を尊重して身を下げる。
それがやっぱり、俺よりできる男だと思い知らされるのだ。
そんな俺の言葉に困ったように笑い、俺の頭を撫でると次のプレゼントを指した。
「淳之助様からのも開けてみたら?」
「うん…」
はぐらかされたけど仕方ない。
温和を困らせたり嫌な気持ちにさせたい訳じゃないんだから…
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
91 / 107