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始まり
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執事だった温和と付き合い始めて2週間…付き合ったのはいいけど、前より一緒にいれないし、話もできない…
(あ~やっぱり執事でいてもらえばよかった!!淋しい、寂しい、さびしい~
温和、今、何やってるかな… 俺のこと、少しは考えてくれているといいな)
1人、部屋でモヤモヤと考え、ため息をついた時、部屋をノックする音が聞こえた。
コンコンコン
「はい?」
「失礼します、千之助様」
ドアの外にいたのは執事の鏡だった。
「鏡、どうしたの?」
「はい。実は千之助様にお渡ししたい物がございまして…」
「何?」
「はい。こちらでございます。」
鏡が持っていたのは、小包程の箱。
「これ、何?」
「実は温和より千之助様にお渡しして欲しいと頼まれまして…」
「温和!?」
(温和から!?何だろう?嬉しくていてもたってもいられない)
俺は箱を受けとると、話もそこそこに鏡を帰す。
ソファーに座り箱を開けると入っていたのは携帯だった。実は俺、今まで携帯を持ってなかった。常に誰かが傍にいたし、必要性を感じなかったから。でもあれば温和といつでも話ができるよな…
かけてもいいかなあ…俺が迷っていると着信音がなる。
「な、なに?あっ温和だ」
驚いて画面を見ると『温和』の文字
「温和!!」
「クスッそんなに慌てなくても…千」
「う、うん…だって温和の声を聞くの久しぶりだったから…嬉しくて」
俺が素直に伝えると
「ふ~」
と息をつく音が聞こえた。
「温和?」
「千、そんな可愛いいこと言うなよ。抱きしめたくなる。」
(えっホントに!!)
「……温和、俺も。俺も温和を抱きしめたい」
少しの沈黙
「……千…それ、誘ってるの?」
「えっ!?」
「千も男だからわかると思うけど…男はたまるもんなんだよ。わかるか?
俺、ずっと我慢してるの」
「我慢…してたの…?」
「してるよ。抱きしめたいし、キスしたいし、それ以上のこともしたい。もうずっと前からね」
ずっと前からそんな風に思ってたなんて…恥ずかしいし、嬉しい。
「温和…俺、男は初めてだけど…温和なら何されてもいいよ」
息を飲む気配がする。俺はまだ子供だけど、男だから。リードされるばかりじゃないんだよ。
「温和、今度いつ暇?デートしようよ!」
ここは積極的にいかないとね♪
「…そうだな。今週末は千はパーティーに参加する予定だったな…来週末にするか。」
執事を辞めても俺の予定はしっかり把握しているらしい。
「わかった!楽しみにしてる♪
それで温和…また電話してもいい?」
「もちろん。出れない時は掛けなおすから…」
「うん。温和、ありがとう」
「…千之助、好きだよ」
ドキンッ
いつもより低くて艶のある声に胸が高鳴る。
「俺も、好き。早く会いたい…」
「うん…」
名残惜しいけど、電話を切ってベッドに寝転がる。
『千之助、好きだよ』
それから、俺は温和の声を思いだして1人、ニヤける顔が止められないでいた。
早く会いたいな!
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