アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
初めての気持ち
-
「温和!!」
いつものように温和が迎えに来て、俺達は出発した。
「千、眠かったら寝ててもいいぞ。まだ時間かかるし」
遠出するから朝が早い。気遣いが嬉しい。
「大丈夫!昨日は早く寝たし、寝たら温和との時間がもったいない」
いつも会えるわけじゃないから、会えた時はできるだけ傍で温和を感じたいんだ。
温和を見ると、優しく微笑んで頭を撫でてくれた。
こういう仕草は子ども扱いしてるって思うけど、温和に甘やかされるのは心地いい。
俺って甘えるの好きだったんだな…
女の子と付き合ってる時は、自分がリードしなきゃって思ってたし、甘えさせる側だったから気付かなかった。
「温和、俺、甘えん坊だったみたい。温和は甘えたら嫌?」
温和が嫌なら我慢しよう…と思ったけど
「千なら大丈夫。でもやる時はそれなりの覚悟できて」
「覚悟?」
そう言われても何で覚悟がいるんだろう? 「そっ、襲われる覚悟」
温和の発言に顔が熱くなる。
「温和、エロい!」
なんかこの前から温和に振り回されてる気がする。付き合うようになって知らない温和がいっぱいだ。
それからいろいろな話をした。
温和は本当にいろんな事を知ってる。
「ねぇ、温和は俺のどこが良かったの?その…男が好きだったりしたの?」
温和はカッコイイし、頭も良くて、優しい。男にもモテるんじゃないかと思う。だから不安になる。
「俺はノーマル。男で好きになったのは、千が始めて。」
初めてか…嬉しい。顔がニヤける。
「千を初めて見た時に、たぶん好きになってた。一目惚れかな。でも知れば知るほど千のことを好きになる。
素直で優しいとこも、本当は寂しがりやなのに周りに気を使って我慢しちゃうとこも、甘えん坊でエロいとこも、可愛くて好き」
恥ずかしい…なんか俺ってすっごくガキじゃないか…?
「俺ってこどもっぽい…なんかヤダ」
つい、むくれてしまった。
すると温和は車を森の多い方に進めて行く。
「あれ?なんか道、違ってない?」
なんか人気のないトコに向かってる。
「温和?」
尋ねても何も言わない…しばらくすると温和は車を停めた。
「温和?」
覗き込んだら顔が近づいてくる。
「んっ‥」
重なる唇…次第に激しさを増す。
「んっ‥ふっん‥」
舌が絡められ口内をくまなく犯される。
温和…
ボーとしてきた頃、温和が離れた。唇からは銀色の糸が引いてエロい。
「はぁはぁ‥はるかぁ‥?」
「千、かわいい。可愛い過ぎ」
温和は俺を抱きしめる。
「子ども扱いしてる…」
嫌じゃないけど、なんか複雑…
そんな俺の頬を撫で
「してないよ。本当の千が見れることが嬉しい。俺だけに見せてくれる本当の千之助」
「本当の俺?」
「品行方正で物分かりがいい華菱財閥の千之助じゃないそのままの千之助。俺しか知らない千之助…」
またキスをされる。
「俺、このままでいい?もっと我が儘になるかもしれないけど…」
「今の千之助が好きだよ」
甘い…
優しく撫でる手も、俺を見つめる表情も
全てに魅了される…
俺、温和がいなくなったら生きていけないかも…
なんてこと、生まれて初めて思った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 107