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番外編 執事 鏡 光哉
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【鏡 光哉】
「鏡、行ってきまーす♪」
「はい、いってらっしゃいませ。千之助様」
千之助様は今から、温和の家に泊まりに行くそうだ。とても嬉しそうに出掛けて行かれた。
温和と千之助様の関係には、屋敷の者は皆、気付いている。でも、誰も咎めたり、旦那様に報告しようとは思わなかった。それは…
「幸せそうでなによりです」
そう、今の千之助はとても幸せそうなのだ
しばらくすると、運転士の榊原が帰って来た。
「おかえり。一杯どうだい?」
もう、本日の勤務は終わり。千之助様が温和の家に行ってしまったので、榊原も呼び出しはないハズだ。
「ありがとう。ひさしぶりに呑むとしようかな…」
榊原が微笑む。
榊原とは、同世代ということもあり、たまにこうやって酒を酌み交わす。
「もう、15年だな…」
ぽつりと、榊原が呟いた。
そうか…もう、15年も経つのか…
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