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K01 : 熱の入江 40
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「本当に、かわいい」
そんな言葉を掛けられて指先が唇に触れれば、そこからまた一気に熱が上がっていく。
俺はきっと何かの病気に罹ってて。しかもそれは重症で。おまけにもう、治らない。
「その前に、楓をもらっていい?」
ゆらりと光を湛える瞳には、俺だけが映ってる。
もう俺は、とっくに多田さんのものだった。ただ、まだ身体を繋いでないだけ。
「……うん」
頷きながら笑いかければ、多田さんは起き上がってまたキスをくれた。
唇をなぞるようにそっと舐めてから優しく啄ばまれる。たったそれだけで、さっき果てたばかりの俺の中は共鳴するようにまた疼いてくる。
身体の内側がうだるように熱くて、欲しくて欲しくて堪らない。
そっと押し倒されて、それに逆らうことなく仰向けに寝転がる。軽く両脚を開けば、後孔に多田さんの先端があてがわれた。
熱い塊の先端が滑って、入口を擦りながらぬるぬると小さく動く。
くすぐるようなその刺激に、もう2度も欲を吐き出したものがまた貪欲に反応して勃ち上がってくる。
俺を見下ろす多田さんの瞳は艶やかに濡れてて、その眼差しを注がれるだけでどんどん感度が上がっていくのがわかる。
ねえ、多田さん。
俺も、あなたのことをもらっていい?
ずっとだなんて言わない。このひとときでいいんだ。こんなことを願うのは、今だけだから。
囚われるだけなんて嫌だ。俺もこの人を、手にしたい。
だから俺はわざと小さく腰を揺らして、精一杯甘えてみせる。
「お願い、挿れて……」
熱で掠れる声に応えるように、多田さんは少し屈んで俺の頬に触れる。そのまま額に手を滑らせて、濡れて貼り付いた前髪をそっと取り除いてくれた。
不意に後孔を圧迫する感覚に、上擦った声が漏れる。
「 ─── あ、あ……っ」
目を閉じることで感覚を研ぎ澄まして、息を吐き与えられる熱を受け容れていく。
ゆっくり、ゆっくりと。探るように入ってくるその昂ぶりを、俺の中は悦びに震えながら少しずつ呑み込んでいく。
ふと多田さんの動きが途中で止まるから、瞼をうっすらと開ければ、俺をじっと見下ろすふたつの瞳が目に入った。
そのきれいな眼差しは、俺を見つめながらもなぜか小刻みに揺らいでる。
それは焦らすことで俺を試してるようにも見えれば、この行為自体を躊躇っているようにも見えて。
ああ、やめないで。
離したくないと思った途端、引き込むようにお腹の下の方にギュッと力が篭って、多田さんが息を詰めるのがわかった。
俺はなりふり構わず、声に出してねだってしまってた。
「あ……、もっと、ちゃんと、奥……ん、ああッ」
途端にグッと腰を浮かされて、一気に最奥まで貫かれる。
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