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K02 : 春の海 15
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もっと焦らされるかと思ったけど、そうじゃなかった。待ち望んでいた緩やかな律動がようやく始まって、それと同時に痛いぐらいに張り詰めたものを握りしめられる。
リズミカルに扱かれて、2つの場所から押し寄せる快楽に一瞬で呑まれた俺は呆気なく白濁を撒き散らした。
「 ─── っあ、ふ……ぁ」
口を開けて喘ぐ俺の喉元に遥人さんが噛みつくようにキスをする。肌にあたる歯が喰い込んでいく感覚さえ気持ちよくてたまらない。このまま喰いちぎられるなら、いっそ本望だと思う。
なのに、遥人さんは俺を楽にはしてくれない。
そのまま抽送が激しくなって、わけがわからくなっていく。イッたばっかりだからもっと優しくしてほしいだなんて、そんな言い分は聞いてもらえるはずもない。でも、遥人さんと俺の関係はそういうのがちょうどいい。
バスルームに立ち込める熱い蒸気に包まれながら揺さぶられるうちに、頭の中が白い靄に覆われていく。
「遥人さん、遥人さ……っ、ああッ」
昇りつめる寸前、今までの激しさが嘘みたいに動きが穏やかになって、苦しくて勝手に涙が滲む。意地悪な瞳は鼻先の距離で俺をじっと見つめてた。
その中に吸い寄せられるように、顔を近づける。
「遥人さん、お願い」
はるとさん、はるとさん。口にする度に俺はこの人に堕ちてしまう。
だから、名前を呼ぶのはこういうときだけ。
「奥、突いて……いっぱい」
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