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次の日俺は手ぶらで家を出た
曲がり角を曲がった先にはキャリーバックを持った及川が立っていた
「おはよ」
「おう、…もういいのか?時間まだあるぞ」
そう言うと
「ううん、大丈夫、今見ると、ほら、心配かけちゃうし」
ふにゃと笑ったが口角は震えて目はキラキラと輝いている
「……じゃあ行くか」
「うん」
俺たちはタクシーに乗り込んだ、何も話さないまま空港に向かう。
景色は流れるように移り変わっていく
どこへ流れても雪、雪、雪ばっかり。
面白い訳では無い、けど白い息を窓に吐いた。
隣の及川も何もするわけではなくただ窓の外を見ていた。
今日は俺の人生最後の冬なのかも知れない。
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