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地を震わせ、場を制し、静かに唸る。
その王者の貫禄、点を据ぎ取る背に俺は、、、
周りの景色が次から次へと流れていく
広い校舎は今はただ、邪魔くさい。
もう3階にはいなかった、運動所もいなかった
後は、体育館だけ
「はぁ、はぁ、……」
こじ開けた冷たい扉の先はガランとしていて
ここならいると思ったのに……
綺麗に片づけられた静かな体育館はそれが当たり前のように佇んでいて
でも俺にとっての当たり前は、
ネットがあって、ボールが転がって監督の罵声が響いてて、
隣に、大きな、、、
「練習か?」
不意に後ろから聞こえた声にビクッと肩を震わせた
落ち着いた痺れる様な低い声、さっきとは違う心拍数
うるさくなる胸をギュッと掴み振り返った
「練習もいいが戸締りはちゃんとしておけ」
牛島さん、貴方を探していました。
「…はい、」
なんて、今の俺には言えるわけが無い。
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