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【ネコサマニアヤカル】5
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「にゃあ....」
ナナメが小さく唸った。
ハッとなりそちらを見るとナナメは目から大粒の涙を零している。
「泣くな、って...」
ヨコは慌ててナナメの頭を撫でた。
本人が1番不安であるはずなのだ。
ナナメはヨコの着ているパジャマを掴んだ。
「にゃ...っ、にゃ..ぁ」
ふるふると首を振られたがヨコには意味がわからなかった。
しかしまあ心配するなとかそういう事を言っているのだろう。
ナナメは乱雑に涙を拭って微笑んだ。
「...全くお前は」
はぁとため息を零し、ナナメを引き寄せ抱きしめた。
額に口付ける。
ぴくりと耳が反応して、尻尾がパタパタと揺れていた。
「にゃぁっ」
どうやら機嫌はなおったらしい。
ナナメは嬉しそうな声を出し、ヨコの頬を舐めてくる。
行動まで猫になっているのかもしれないと思いつつも邪な感情に支配されそうになる。
正直人の体から人ならざるものが生えていて、
気持ち悪がるのが普通で
どうして人は猫耳だの猫尻尾だのを有り難がるのだろうかと思っていたがヨコは今その有り難さを実感していた。
いや、というよりナナメだからかもしれない。
これが左だったら即保健所に連行していたことであろう。
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